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【続】正しいグロースハックができるように、Lean Analyticsを学ぼう【バイラルさせるには!?編】 〜Gunosyを例にしてみよう〜

ども!Lean系の書籍4冊(Lean Startup, Running Lean, Lean UX, Lean Analytics)を読み終えたid:kiiitaです。
前回の記事は多くの方に読んで頂けて、非常に嬉しかったです、ありがとうございます!


★ちょっと補足で追記
Lean Analyticsに関する紹介記事を書いていたら、著者のAlistair Crollさんから突然メンション頂きました♪

引き続き引用付きで紹介しても問題ないかも確認しておきました。

嬉しかったので、報告しちゃいました。笑


では、本編です。

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今回の記事では、Stage3:Viralityについて紹介します。
これまでの記事を読んでいない方は、まず先に下記の記事を参照ください。

1. 前回までのおさらい

重要な部分だけを簡潔に。
前回までの記事をご覧頂いている方は、読み飛ばしてください。

1-1. グロースハックはLean Analyticsのほんの一部!

現在、グロースハックという言葉はかなりバズワードになっていて、
それに関連する記事は多く読まれています。
しかし、Lean Analyticsの中では全体の1%にも満たない程度の文章でしか書かれていません。

グロースハックの定義は様々ですが、Lean Analyticsでは、
グロースハックという言葉に踊らされず、ビジネスの本質を考え抜こう
という狙いがあります。
Leanという名前の通り、Lean Startupに基づいた上でのAnalytics手法なので。

1-2. ハックする上での良いKPIって?

次のアクションに繋がる指標をKPIにしましょう
検証結果を見て、次の改善に繋がるようなKPIでないと意味がありません。
nanapiさんのような例外はありますが、PVなどはKPIとして望ましくないです。

PV数や訪問者数、UU数などは 遅行(結果)指標と言って、我々に次の行動を起こすことはありません。
なぜかというと、遅行指標は過去を説明するものであり、未来を予測するものではなく、
また、ユーザーがどのような行動を取ったかがわからないため、グロースすることはできないです。

したがって、先行指標をKPIとして設定しましょう。
また、各イテレーションで追うKPIは1つに絞ること。
多くのKPIを追うことは、ナンセンスです。

詳細はこちらの記事を御覧ください。

1-3. 5つのステージ

Lean Analyticsでは、ビジネスを5つのステージに分類し、
そのステージに応じた適切な行動を取るように促しています。

  1. Empathy
  2. Stickiness
  3. Virality
  4. Revenue
  5. Scale

5つのステージについての詳細はこちらの記事で紹介しています。


2. Stage3: Virality

photo by magerleagues

では、5つのステージの丁度真ん中に位置する、Viralityについてです。

2-1. Stage2:StickinessからStage3:Viralityに移る前に確認しておく2つのこと

  1. あなたが予想した通りにユーザーはプロダクトを使ってる?
  2. ユーザーはプロダクトから十分なバリューを得てる?

ユーザーのエンゲージメントを十分に高められていないまま、このステージに行こうとしないでください。
多くの人はプロダクトの検証を十分に行わないまま、ユーザー獲得に必死になります。
その場合、PV数やUU数のような価値の無いKPIを採用してしまい、グロースしないまま負のスパイラルに陥ります。

このViralityステージに来る前には、必ず
早々からあなたのプロダクトを熱心に使っている大切なアーリーアダプターだけに集中し
彼らのエンゲージメントを高め、Retention(再訪率)を向上させるようにしましょう。

2-2. Viralityステージは難しい!

photo by TAKA@P.P.R.S

Viralityステージでは、
AARRRモデルのAquisitionにフォーカスし、バイラル性を利用して新規ユーザーを大量にGETしよう!
という大目標があります。

一方で、既存ユーザーのStickiness(プロダクトへの熱狂度、ハマり具合)を維持しなければいけません。
この2つの目標を達成することがこのステージでのゴールなので、非常に難しいです。

なぜなら、アーリーアダプターであった既存ユーザーと、これから獲得を狙う新規ユーザーの層は大きく異なってくるからです。

具体的な例を挙げると、Gunosyなどの例がわかりやすいと思います。

先日Gunosyの大幅なレイアウト変更があり、賛否両論がありました。
今日発表されたテレビCM放映が決定されました。
この2点から、Gunosyはこれまでのユーザー層とは異なるマスをターゲットにしていることが明らかです。

おそらく、マスにとって今のレイアウトの受けは悪くないです。
しかし、これまで彼らが1年程で獲得してきたユーザー層からは批判の声が多いです。
つまり、ViralityステージでAquisitionを高めるときには、この両者のStickinessのジレンマに陥ります。

これがこのステージの難しいところです。結局のところ、これまでの記事に書いたように、
自分たちのビジネスは何を解決したくて、どのようなソリューションを提供するのか?それによって達成したいゴールは何か?ビジョンはどのようなものか?
という点からブレイクダウンして考え、
Aquitisionの向上を再優先としながらも、既存ユーザーのStickinessを維持していく戦略を取りましょう、ってことです。
(ちなみに、個人的には今回のGunosyの戦略は好きです)

2-3. バイラル(拡散)のための3つの方法

Lean Analyticsでは以下の3つの方法が紹介されています。

  1. 機能に付随した強制的なバイラル
  2. 人為的バイラル
  3. 口コミによる自然発生的なバイラル

1. 機能に付随した強制的なバイラル

これは、ある機能を使った時に強制的に拡散するような仕組みにしているものの事をさします。
ユーザーが嫌に思う可能性もあるため、注意しなければいけないですが、
Lean Analyticsではこの方法が最も望ましいとしています。

2. 人為的バイラル

Dropboxのような、何かアクションをすれば報酬がユーザーに返る仕組みのものです。
Dropboxでは友達紹介をしたら2GB容量が増えるという仕組みを取って、うまくバイラルさせたことで有名ですね。

3. 口コミによる自然発生的なバイラル

これはそのままです。笑
口コミによる拡散は仕組み化できないため、結局、Stage2のユーザーのエンゲージメントが高まっているかどうかと因果関係があると思います。

2-4. バイラルを狙うフェーズで使える指標

以下のような指標をKPIの例として挙げます。

  1. ユーザー紹介の承認率
  2. ユーザーのライフタイムの拡張
  3. ユーザー紹介サイクルタイムの短縮

1. ユーザー紹介の承認率

バイラルによるAquisition(新規ユーザー獲得)数は、 紹介数☓承認率で算出されるため、承認率を高めましょうっていう単純なものです。

2. ユーザーのライフタイムの拡張

一定期間内でのユーザー一人あたりの平均紹介数があるため、ユーザーの寿命が伸びれば紹介数も増える、ということです。

3. ユーザー紹介サイクルタイムの短縮

最初のユーザーを紹介してから次のユーザーを紹介するまでの期間を短くするような仕組みを作るということです。 言い換えれば、一定期間内でのユーザー一人あたりの平均紹介数をあげるってことですね。

2-5. グロースハックする上でのKPIの事例

有名なものだけ簡単に書いておきます。共通することは、先行指標である、ということです。

  • Facebook: 登録後10日以内に7人の友達登録があれば、ユーザーのエンゲージメントが高まる。
  • Zynga: 最初のリテンションを先行指標としていた。サインアップ後1日以内にログインがあれば、Engaged Userと認識。
  • Dropbox: 最低1つファイルを置くかどうかを指標にしていた。

また他にも日本の企業の例で言えば、以下のようなものが有名ですね。

3. Tipsやノウハウに目を奪われるな!

photo by Joe Shlabotnik

このStage3:Viralityはグロースハックに密接に関係していますが、
スタートアップにおいて重要なのはStage1とStage2です。
仮説検証を通してビジネスモデルを構築し、そのビジネスモデルの改善に取り組むのが至上命題です。

しっかりとビジネスモデルに紐付いた良い先行指標を見つけ、
即座に改善へのアクションが起こせるように短いイテレーションで仮説検証を行いましょう。

次回は残りのステージについて書きたいと思います。


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