【Lean Analytics】1.基礎と概念 〜望ましい指標と追うべきではない指標〜

Lean Analytics: Use Data to Build a Better Startup Faster (Lean Series)を勝手に翻訳&要約しちゃおうシリーズ第一弾です。 今回は、Lean Analyticsの概要と用いるべき指標と追うべきでない指標などについてです。

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1. はじめに

id:yuku_t さんの「Lean Analytics」は全てのスタートアップ関係者が読むべき良書という記事にLean Analyticsをバチッと要約されていたので、まずそちらから。

Lean Analytics を3行で要約すると:

  • プロダクトを6種類、成長段階を5段階に分類
  • 6 x 5 = 30通りに対し、何の指標に注力すべきか教えてくれる
  • 指標の状態が "良い" か "悪い" か具体的に分かる

つまり、自分達がその30の中のどこに位置するかが分かったら、即座に今何をすべきか、そして、今の状況が良い状態なのか悪い状態なのかが分かる。

引用元:「Lean Analytics」は全てのスタートアップ関係者が読むべき良書

  • 自分が作れるものを売るな。売れるものを作れ。この思考は、人が何を欲しがっているかを明らかにする。
  • 直感は経験に基づき、データは科学的な証明に基づく。
  • 学習は偶然には訪れない。リーン開発のプロセスには不可欠なものである。ここにリーンアナリティクスが必要となってくる。
  • もしあなたが計測できないものであれば、それを運営、マネジメントすることはできない。

2. どのようにスコアを維持するか?

photo by Ukenaut

  • スタートアップにおいて、どの指標がキーとなるかを常に把握することはできない。なぜなら、自分が行っているビジネスが何かということの全体像を理解できないからだ。スタートアップでは、頻繁に分析対象となる活動、指標を変更するし、まだ正しいプロダクトや正確なターゲットを探そうとしている途中である。
  • スタートアップでのアナリティクスの目的は、正しいプロダクトとマーケットをマネタイズする前に探しだすことである。

何が良い指標か?

photo by Christopher S. Penn

1.比較しやすいこと
2.理解しやすいこと
3.比率や割合であること
4.我々の行動の変化を喚起するものであること

  • 4番目が最も重要な判断基準である。
  • つまり、指標の変化によって、我々が行うことの何が変化するのか?ということである。
  • もし行動を変化させたいのであれば、採用すべき指標は自分が望む行動の変化に結びつくものでなければならない。
  • また、何かを計測してもそれがゴールに結びつくものでなければ、ただ時間を無駄にしているだけである。
  • さらには、自分自身に嘘をつき、ごまかして「大丈夫」だと言い聞かせるようであれば、成功など絶対にあり得ない。

KAIZEN platformの須藤憲司さんもグロースハックに関して、以下の様に述べています。

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3つの陥りがちな罠

1. UU,PV,売上,CPAなどの結果指標しか見ていない

  • 先行指標を見る!
  • 結果を見ても、対策が打てない。
  • 例えば、UU,PVの先行指標はSNSでのシェア数やRT数など。売上の先行指標だと、eCPM(CPC),DAU,CVPV。CPAの先行指標だと、CTR,CPCなど。
  • 先行指標を追いかけて、すぐ改善に着手できるようにすべし。

2. リピート率、新規率・・・次の行動が思いつかないものを指標にしている

  • リピート率が下がった⇛どうしたらいいの?
  • すぐアクション出来る粒度にすべし!分解して、最も大きいインパクトがあるものを設定する。
  • 例えば、リピート率なら、リピーター数やリピート回数などの指標を取る。上記と同じく次の打ち手が連想しやすいようにする。

3. いろんな数字を見すぎてどうしていいかわからない。

  • ⇛見る数字を絞るべし
  • 一個の数字を上げると他の数字が下がることなどは多々あるため、色んな数字をおいすぎると混乱する。
  • 今のフェーズならこの数字を追う、と決定する。すどけんさんは1個に絞ることをおすすめしている。多くても2個。3つにすると矛盾が生じる。

現場のためのKPIとは、

  1. 先行指標
  2. すぐにアクション出来る
  3. 意味あることだけ見る

共通する点として、 自己満足に浸るような指標を取っても価値はなく、本当に自分たちの今後のアクションに繋がる指標を目指しているビジネスゴールに合わせて設定すべき という感じ。

良い指標を探し出すために知っておくべき5つのこと

  1. 定性的指標と定量的指標
  2. 見かけだけの(虚栄な)指標とアクショナブルな指標
  3. 気分が良くなっても行動の変化に繋がらない指標は虚栄であり、取るべきものではない。次のアクションに繋がる指標が望ましい。
  4. 調査目的の指標と報告目的の指標
  5. 調査のための指標は、我々を優位にするためのヒントを見つけるものである。
  6. 報告のための指標は、マネジメント上の日々の進捗を常に確認するためのものである。
  7. 先行指標と遅行(結果)指標
  8. 先行指標は未来の予測のために用いる。
  9. 遅行指標は過去を説明するものである。
  10. 先行指標を主に採用すべきであり、その理由は次のアクションに繋がる指標だからである。
  11. 相関指標と因果指標
  12. 相関関係を2つの指標の間で発見できることはもちろん良いことだが、因果関係を発見したら、それはコントロールできるチャンスであるため、こちらの方が望ましい。

見かけだけの指標と本当の指標

  • 多くの企業はデータ・ドリブンであることを謳っている。しかし不幸なことにも、彼らは「データ」という言葉に注目している一方で、「ドリブン」という言葉を理解することができていない。
  • いいかえれば、データを取り、分析していたとしても、行動に繋がっていないのである。
  • 本当の指標、すなわちアクションにつながる指標とは、例えばアクティブユーザーの割合や一定期間内でのユーザーのアクイジションである。サインアップ数やアクティブユーザー数などは虚栄で無駄な指標である。

KPIにしてはいけない8つの無意味な指標

photo by Carlos García Torrado

  • ヒット数
  • PV数
  • PV数に依存するビジネスモデル(例えばimp数に依存する広告)で無い限り、意味は無い。
  • 訪問者数
  • 100人が一度に訪問したのか、1人が100回訪問したのかわからないからダメ。
  • ユニークビジター数
  • ユーザーがサービス上で何をしたのかわからないから意味が無い。
  • フォロワー数やフレンド数、Like数
  • 滞在時間
  • 獲得したEmailアドレスの数
  • ダウンロード数

変化するターゲット

  • 初期段階で設定したゴールは、砂の上に線を引くようなものであり、石に彫刻をしているわけではない。つまり、成功を見極める方法を知らないフェーズなのだから、変化するターゲットを追い求めている途中なのである。
  • 設定したゴールを修正したり、キーとなる指標を再定義することは全く問題なく、あなたが自分自身に対して正直者であることを証明する。

という感じです。 ざっくりしていますが、Lean Analyticsの概念、基礎の部分の紹介でした。 次は、Lean Analyticsで用いるフレームワークや、キーとなる考え方を紹介できればと思います。

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